グノーグレイヴ（Grow-Grave）

　ここは夢幻の『理想郷‐トラディスカンティア‐』。

　異世界へと落ちたマスター千村拓也と孤独になった正義の使者が辿り着いた場所。

　風邪の噂が知らせる、勇者によって魔王を倒した平和な世界で亀裂を生じる、小さな各地の崩壊。

　７つの災いを起こす悪魔の道具の登場。そして、勇者含めたパーティメンバー全員の不穏な行動。

「この世界を助けてくれないか――」。

　自分にしか出来ない仕事。

　自分がやるべき使命。

　これは『グレイヴ』に目覚めた者同士の決闘に敗れ、現実世界で叶えられなかった千村拓也と千の顔使い—メタモルフォーゼ—が願う世界救済の物語。

　その先に待ち構えるのは幸福――？それとも、、、

■キャラクター紹介■

・千村拓也―マスター―　23歳　

　『グレイヴ』に目覚めた千村拓也の成れの果ての姿、かつて新世界を創生するほどの力をもっていたが、現在ほとんどの力を失っている。しかし、現実世界で鍛えられた身体能力は異世界で十分通用するほどの技能を持っている。誰よりも相手のこと思いやる心を持つ優しい成年。

グノーグレイヴ：『ただの線を描く画家―アンドロイド・ツアー・コンダクター―』

　多重世界に干渉し、強制的に拓也の見る現実に引き連れる能力。しかし、現在では『グレイヴ』のほとんどを失っており、所有している三本の短剣に封印している『正義の使途』を召喚するだけになっている。

・千の顔使いメタモルフォーゼ　16歳　

　かつて千村拓也によって新世界に現れた『正義の使者』の1人。
　千の弓―かお―という異名を持ち、自分を矢にすることで相手を貫くと、相手と全く同じ姿になることが出来る。自己を相手と“模倣”することで存在する使者であり、己の『グレイヴ』を確立しないため、正義の使者でも嫌われている過去を持つ。　道化として生き、偽物という言葉に劣等感を持ち、常に本物に対して執着している。

グノーグレイヴ：『変幻自在の俳優―アンリミテッド・メタモルフォーゼ―』